2019年のドラフト会議は「令和の怪物」の年。最速163kmの佐々木朗希選手をめぐる4球団の抽選を、日本中が固唾をのんで見守りました。
あれから7年。この記事では、2019年ドラフトの指名全選手を当サイト独自の「勝利貢献ポイント(WP)」で採点し、12球団の勝ち組を答え合わせします。結果はロッテと中日の大接戦。怪物を引き当てた球団が、わずか1.7ポイント差で逃げ切りました。
- 2019年ドラフトの勝ち組はロッテ(WP26.2)。2位中日(24.5)とは1.7ポイント差の大接戦
- 選手別トップは単独1位の森下暢仁(WP17.5)と外れ1位の宮城大弥(WP15.1)
- 佐々木朗希(WP9.7)はメジャー移籍によりNPB4年分の集計。「怪物の答え合わせ」は海の向こうで続行中
この記事に登場する選手たちの現在のプレーは、プロ野球全試合を網羅するスカパー!プロ野球セットで観られます。高卒組が主役に育っていく過程こそ、ドラフトの醍醐味です。
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大船渡の佐々木朗希、星稜の奥川恭伸、東邦の石川昂弥。この年は12球団中7球団が高校生を1位指名した「高校生の年」でした。
- 佐々木朗希(大船渡): 4球団競合 → ロッテが当選
- 奥川恭伸(星稜): 3球団競合 → ヤクルトが当選
- 石川昂弥(東邦): 3球団競合 → 中日が当選
- 森下暢仁(明治大): 広島が単独1位(大学生を選んだ数少ない球団)
- 外れ1位: オリックスは興南の宮城大弥を指名
「高校生に賭ける年」に、あえて大学生・社会人で固めた球団もありました。7年後の景色を、採点方法の説明のあとで見ていきましょう。
採点方法|独自スコア「勝利貢献ポイント(WP)」とは
WP(勝利貢献ポイント)は、当サイトがNPB公式の年度別成績だけから算出している独自指標です。「その選手が入団後、代替水準の選手と比べてどれだけ勝利を上積みしたか」を、公開されているWARの考え方に寄せて勝ち数で表したもの。詳しい計算式は記事後半で開示しています。
- WAR近似: 代替水準(いつでも補充できる控え・二軍レベル)との差を勝に換算。下回った年はマイナスになります
- 守備位置を補正: 600打席あたり捕手+1.2、内野+0.2、外野−0.2。守備・走塁そのものは含みません
- 指名球団に帰属: 移籍やメジャー挑戦をしても、NPBでの成績はすべて指名した球団の「発掘価値」として集計
【答え合わせ】2019年ドラフト 12球団WPランキング
| 順位 | 球団 | WP合計 | 主な収穫 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ロッテ | 26.2 | 佐々木朗希・佐藤都志也・髙部瑛斗 |
| 2位 | 中日 | 24.5 | 郡司裕也・岡林勇希・石川昂弥 |
| 3位 | ソフトバンク | 23.7 | 柳町達・大関友久(育成) |
| 4位 | 広島 | 22.6 | 森下暢仁 |
| 5位 | オリックス | 22.3 | 宮城大弥・紅林弘太郎 |
| 6位 | 楽天 | 14.2 | 小深田大翔 |
| 7位 | ヤクルト | 10.9 | 長岡秀樹・奥川恭伸 |
| 8位 | DeNA | 6.8 | 蝦名達夫・伊勢大夢 |
| 9位 | 阪神 | 4.6 | 西純矢・及川雅貴 |
| 10位 | 巨人 | 3.0 | 井上温大 |
| 11位 | 日本ハム | 1.9 | 河野竜生 |
| 12位 | 西武 | −4.8 | — |
26.2対24.5、1.7ポイント差の一騎打ち。中身は対照的で、ロッテは怪物+捕手の上位型、中日は4位・5位で稼いだ下位型でした。
当時の評価 vs 現在|答え合わせで見えた3つのギャップ
① 怪物の価値は、WPでは測りきれない
佐々木朗希選手のWP9.7は、完全試合を達成した圧倒的な才能の割に控えめに見えるかもしれません。理由は明快で、育成方針による登板管理とメジャー移籍により、NPBでの実働が4年分だからです。WPは「NPBでの合計」の指標なので、海を渡った選手はどうしても数字が止まります。怪物の答え合わせは、まだ終わっていません。
② 大学生単独組(森下)と外れ1位(宮城)が実利を取った
高校生ブームの年に大学生を単独指名した広島の森下暢仁選手がWP17.5で選手別トップ。新人年から2桁勝利の即戦力ぶりでした。そして石川昂弥の抽選を外したオリックスが外れ1位で獲得した宮城大弥選手(WP15.1)は、高卒2年目から2桁勝利を続ける世代トップ級の左腕に。ここでも「外れ1位の逆転劇」です。
③ 中日の勝因は「4位と5位」だった
競合を制して獲得した石川昂弥選手が怪我と戦う間、中日を支えたのは4位の郡司裕也選手(WP12.0)と5位の岡林勇希選手(WP11.0)。郡司は移籍先の日本ハムでも輝き、岡林は最多安打級の外野手に成長しました。1位が育つ時間を、下位指名が稼ぐ。理想的なドラフトの形です。
当たり選手をピックアップ|数字で見る2019年組
森下暢仁(広島1位・明治大)WP17.5
2019年組の首位。新人年から広島のローテーションに入り、以後ずっとエース級。「高校生の年にあえて大学生」という広島の決断が、7年間の先発の柱を生みました。
宮城大弥(オリックス1位・興南高)WP15.1
外れ1位から世代No.1左腕へ。高卒2年目に13勝を挙げ、オリックスの黄金期を支えました。小柄な体格で疑問視する声もあった中、スカウトの眼が正しかったことを毎年証明しています。
郡司裕也(中日4位・慶應義塾大)WP12.0
慶大の頭脳派捕手は、トレード先の日本ハムで「何でも屋」として開花。捕手・内野・外野をこなす稀有な存在になりました。WPは指名した中日に付く集計ですが、掘り当てたのは間違いなく中日のスカウトです。
紅林弘太郎(オリックス2位・駿河総合高)WP9.7
190cm級の大型遊撃手として高卒から一軍に定着。守備の負担が大きいポジションで20代前半から積み上げており、これからさらに数字を伸ばす本命です。
下位・育成の掘り出し物
- 岡林勇希(中日5位)WP11.0 — 投手指名から野手転向、最多安打級に
- 柳町達(ソフトバンク5位)WP10.6 — 巧打の外野手として一軍定着
- 大関友久(ソフトバンク育成2位)WP8.9 — 育成から先発ローテの左腕へ
- 長岡秀樹(ヤクルト5位)WP6.0 — 高卒遊撃手としてレギュラー獲得
- 蝦名達夫(DeNA6位)WP5.3 — 青森大から粘り強く一軍の戦力に
岡林選手は「投手」として指名され、野手で大成したパターン。ソフトバンクはこの年も5位・育成から2人の主力を出しており、下位の目利きが光ります。
2019年ドラフト 全指名選手とWP一覧
この年に指名された全選手(育成含む)のWPと出身をまとめました。あなたの推し球団の指名、7年後の答えはどうだったでしょうか。
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 堀田 賢慎 | 投手 | 青森山田高 | 0.2 |
| 2位 | 太田 龍 | 投手 | JR東日本 | 0 |
| 3位 | 菊田 拡和 | 外野手 | 常総学院高 | -0.1 |
| 4位 | 井上 温大 | 投手 | 前橋商業高 | 3 |
| 5位 | 山瀬 慎之助 | 捕手 | 星稜高 | -0.1 |
| 6位 | 伊藤 海斗 | 外野手 | 酒田南高 | 0 |
| 育成1位 | 平間 隼人 | 内野手 | 徳島インディゴソックス | 0 |
| 育成2位 | 加藤 壮太 | 外野手 | 埼玉武蔵ヒートベアーズ | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 西 純矢 | 投手 | 創志学園高 | 1.9 |
| 2位 | 井上 広大 | 外野手 | 履正社高 | -0.4 |
| 3位 | 及川 雅貴 | 投手 | 横浜高 | 3.4 |
| 4位 | 遠藤 成 | 内野手 | 東海大学付属相模高 | 0 |
| 5位 | 藤田 健斗 | 捕手 | 中京学院大学附属中京高 | 0 |
| 6位 | 小川 一平 | 投手 | 東海大学九州キャンパス | 0 |
| 育成1位 | 小野寺 暖 | 外野手 | 大阪商業大学 | -0.3 |
| 育成2位 | 奥山 皓太 | 外野手 | 静岡大学 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 森 敬斗 | 内野手 | 桐蔭学園高 | -0.4 |
| 2位 | 坂本 裕哉 | 投手 | 立命館大学 | -2.5 |
| 3位 | 伊勢 大夢 | 投手 | 明治大学 | 4.5 |
| 4位 | 東妻 純平 | 捕手 | 智辯学園和歌山高 | 0 |
| 5位 | 田部 隼人 | 内野手 | 開星高 | -0.1 |
| 6位 | 蝦名 達夫 | 外野手 | 青森大学 | 5.3 |
| 7位 | 浅田 将汰 | 投手 | 有明高 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 奥川 恭伸 | 投手 | 星稜高 | 3.8 |
| 2位 | 吉田 大喜 | 投手 | 日本体育大学 | -0.8 |
| 3位 | 杉山 晃基 | 投手 | 創価大学 | -0.4 |
| 4位 | 大西 広樹 | 投手 | 大阪商業大学 | 2.3 |
| 5位 | 長岡 秀樹 | 内野手 | 八千代松陰高 | 6 |
| 6位 | 武岡 龍世 | 内野手 | 八戸学院光星高 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 森下 暢仁 | 投手 | 明治大学 | 17.5 |
| 2位 | 宇草 孔基 | 外野手 | 法政大学 | 1.1 |
| 3位 | 鈴木 寛人 | 投手 | 霞ケ浦高 | 0 |
| 4位 | 韮澤 雄也 | 内野手 | 花咲徳栄高 | -0.6 |
| 5位 | 石原 貴規 | 捕手 | 天理大学 | 0.7 |
| 6位 | 玉村 昇悟 | 投手 | 丹生高 | 2.9 |
| 育成1位 | 持丸 泰輝 | 捕手 | 旭川大学高 | 1 |
| 育成2位 | 木下 元秀 | 外野手 | 敦賀気比高 | 0 |
| 育成3位 | 畝 章真 | 投手 | 香川オリーブガイナーズ | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 石川 昂弥 | 内野手 | 東邦高 | 4.9 |
| 2位 | 橋本 侑樹 | 投手 | 大阪商業大学 | -0.5 |
| 3位 | 岡野 祐一郎 | 投手 | 東芝 | -2.9 |
| 4位 | 郡司 裕也 | 捕手 | 慶應義塾大学 | 12 |
| 5位 | 岡林 勇希 | 投手 | 菰野高 | 11 |
| 6位 | 竹内 龍臣 | 投手 | 札幌創成高 | 0 |
| 育成1位 | 松田 亘哲 | 投手 | 名古屋大学 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 佐藤 直樹 | 外野手 | JR西日本 | 0.6 |
| 2位 | 海野 隆司 | 捕手 | 東海大学 | -0.3 |
| 3位 | 津森 宥紀 | 投手 | 東北福祉大学 | 3.3 |
| 4位 | 小林 珠維 | 内野手 | 東海大学付属札幌高 | 0 |
| 5位 | 柳町 達 | 外野手 | 慶應義塾大学 | 10.6 |
| 育成1位 | 石塚 綜一郎 | 捕手 | 黒沢尻工業高 | 0.6 |
| 育成2位 | 大関 友久 | 投手 | 仙台大学 | 8.9 |
| 育成3位 | 伊藤 大将 | 内野手 | 八戸学院光星高 | 0 |
| 育成4位 | 勝連 大稀 | 内野手 | 興南高 | 0 |
| 育成5位 | 舟越 秀虎 | 外野手 | 城北高 | 0 |
| 育成6位 | 荒木 翔太 | 内野手 | 千原台高 | 0 |
| 育成7位 | 村上 舜 | 投手 | 山形中央高 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 河野 竜生 | 投手 | JFE西日本 | 2.2 |
| 2位 | 立野 和明 | 投手 | 東海理化 | 0.4 |
| 3位 | 上野 響平 | 内野手 | 京都国際高 | -0.4 |
| 4位 | 鈴木 健矢 | 投手 | JX-ENEOS | 1.7 |
| 5位 | 望月 大希 | 投手 | 創価大学 | -0.2 |
| 6位 | 梅林 優貴 | 捕手 | 広島文化学園大学 | -0.8 |
| 7位 | 片岡 奨人 | 外野手 | 東日本国際大学 | -0.3 |
| 育成1位 | 宮田 輝星 | 外野手 | 福岡大学 | -0.1 |
| 育成2位 | 樋口 龍之介 | 内野手 | 新潟アルビレックスBC | -0.4 |
| 育成3位 | 長谷川 凌汰 | 投手 | 新潟アルビレックスBC | -0.2 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 佐々木 朗希 | 投手 | 大船渡高 | 9.7 |
| 2位 | 佐藤 都志也 | 捕手 | 東洋大学 | 10 |
| 3位 | 髙部 瑛斗 | 外野手 | 国士舘大学 | 4.6 |
| 4位 | 横山 陸人 | 投手 | 専修大学松戸高 | 2.5 |
| 5位 | 福田 光輝 | 内野手 | 法政大学 | -0.2 |
| 育成1位 | 本前 郁也 | 投手 | 北翔大学 | -0.3 |
| 育成2位 | 植田 将太 | 捕手 | 慶應義塾大学 | -0.1 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 宮川 哲 | 投手 | 東芝 | -0.9 |
| 2位 | 浜屋 将太 | 投手 | 三菱日立パワーシステムズ | -1.1 |
| 3位 | 松岡 洸希 | 投手 | 埼玉武蔵ヒートベアーズ | -0.7 |
| 4位 | 川野 涼多 | 内野手 | 九州学院高 | -0.1 |
| 5位 | 柘植 世那 | 捕手 | Honda鈴鹿 | -0.9 |
| 6位 | 井上 広輝 | 投手 | 日本大学第三高 | -0.3 |
| 7位 | 上間 永遠 | 投手 | 徳島インディゴソックス | -0.4 |
| 8位 | 岸 潤一郎 | 外野手 | 徳島インディゴソックス | -0.4 |
| 育成1位 | 出井 敏博 | 投手 | 神奈川大学 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 小深田 大翔 | 内野手 | 大阪ガス | 8.9 |
| 2位 | 黒川 史陽 | 内野手 | 智辯学園和歌山高 | 3.1 |
| 3位 | 津留﨑 大成 | 投手 | 慶應義塾大学 | -1.2 |
| 4位 | 武藤 敦貴 | 投手 | 都城東高 | 0.2 |
| 5位 | 福森 耀真 | 投手 | 九州産業大学 | 0 |
| 6位 | 瀧中 瞭太 | 投手 | Honda鈴鹿 | 3.4 |
| 7位 | 水上 桂 | 捕手 | 明石商業高 | 0 |
| 育成1位 | 江川 侑斗 | 捕手 | 大分高 | 0 |
| 育成2位 | 小峯 新陸 | 投手 | 鹿児島城西高 | -0.2 |
| 育成3位 | 山崎 真彰 | 内野手 | ハワイ大 | 0 |
| 育成4位 | 澤野 聖悠 | 内野手 | 誉高 | 0 |
| 巡 | 選手 | 位置 | 出身 | WP |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 宮城 大弥 | 投手 | 興南高 | 15.1 |
| 2位 | 紅林 弘太郎 | 内野手 | 駿河総合高 | 9.7 |
| 3位 | 村西 良太 | 投手 | 近畿大学 | -1.2 |
| 4位 | 前 佑囲斗 | 投手 | 津田学園高 | -0.2 |
| 5位 | 勝俣 翔貴 | 内野手 | 国際武道大学 | -0.2 |
| 育成1位 | 佐藤 一磨 | 投手 | 横浜隼人高 | -1.1 |
| 育成2位 | 谷岡 楓太 | 投手 | 武田高 | 0 |
| 育成3位 | 中田 惟斗 | 投手 | 大阪桐蔭高 | 0 |
| 育成4位 | 平野 大和 | 外野手 | 日章学園高 | 0 |
| 育成5位 | 鶴見 凌也 | 捕手 | 常磐大学高 | 0 |
| 育成6位 | 大下 誠一郎 | 外野手 | 白鴎大学 | 0.2 |
| 育成7位 | 佐藤 優悟 | 外野手 | 仙台大学 | 0 |
| 育成8位 | 松山 真之 | 投手 | 富山GRNサンダーバーズ | 0 |
WP=当サイト独自の勝利貢献ポイント(積み上げ型・詳細は本文の算出方法参照)。0は一軍出場がない、または貢献が代替水準に届いていないことを示すもので、選手の価値を断じるものではありません。
この年の教訓|2019年ドラフトが教えてくれること
- スターの価値と球団の実利は別々に測る: 朗希は球史級の才能、ただし在籍期間という現実もある
- ブームの逆張りは有効: 高校生の年に大学生単独の森下が、結局この年の最高効率だった
- 3年連続「外れ1位の勝利」: 村上(17年)→近本(18年)→宮城(19年)。もはや偶然ではない
WPの計算式(全開示)
WPはNPB公式サイトの年度別成績のみから、次の式で毎年のスコアを計算し、入団後の全年度分を合計しています。2026年10月に、中継ぎの評価が過大だった旧式を見直しました。
- 野手: 出塁率×1.8と長打率のリーグ平均との差からwOBA近似の得点価値を出し、9.5点=1勝で換算。代替水準として600打席あたり+2.0勝、守備位置の補正(捕手+1.2、内野+0.2、外野−0.2)を加える
- 投手: 代替水準の防御率(先発はリーグ+1.00、救援は+0.25)と本人の防御率の差に投球回を掛け、9.5点=1勝で換算。救援は勝負どころの補正を少し加えるが、勝利数・セーブ数・奪三振そのものは使わない
- 年ごとのスコアはマイナスもあり: 代替水準を下回った年は差し引く(WARと同じ)。極端な値だけ年次−1.5で抑える
※守備・走塁の貢献は含みません(守備位置の補正のみ)。他社のWAR等の転載ではなく、WARの考え方に寄せた当サイトの簡易指標です。目安は、規定投球回でリーグ平均の先発が年2.1、フル出場の平均野手が年2.0。
よくある質問
Q1. WPはWARと同じものですか?
同じではありませんが、考え方は寄せています。WARは守備・走塁まで含む精密な指標で、WPはNPB公式の公開成績だけから「代替水準との差を勝に換算する」というWARの骨格を再現した簡易指標です。精密さより「10年分を同じ物差しで比べられること」を優先しています。
Q2. 佐々木朗希の9.7は低すぎませんか?
WPはNPB在籍期間(朗希の場合4年)の合計なので、育成方針による登板管理とメジャー移籍が数字に表れています。完全試合を含む1試合あたりの支配力は歴代最高クラスで、「在籍期間の短さ」と「才能」は分けて見てください。
Q3. 奥川恭伸の評価はどう見ればいいですか?
奥川選手は優勝に貢献した鮮烈な活躍のあと、怪我との長い戦いが続きました。WPには稼働できた年の貢献がそのまま表れています。まだ20代半ば、ここからの巻き返しに期待がかかります。
Q4. WPが0やマイナスの選手は「外れ」ということですか?
違います。0は一軍出場がないこと、マイナスは「一軍で使われたが貢献が代替水準に届いていない」ことを示すだけで、選手の価値を断じるものではありません。
Q5. マイナスのWPがあるのはなぜですか?
WARと同じく、代替水準(いつでも補充できる控え・二軍レベルの選手)を下回る内容で一軍に出た年は、チームにとってマイナスの価値だったと考えるためです。2026年10月の見直しで、それまでの「不調年は0で切る」方式をやめました。
Q6. 2019年組の評価は今後変わりますか?
変わります。高卒組(紅林・長岡・岡林ら)は20代半ばでこれからが全盛期。石川昂弥選手の完全復活があれば中日の逆転首位もあり得ます。WPは毎年更新します。
Q7. 他の年のドラフトの答え合わせも読めますか?
2015年から2024年まで年別に公開しています。10年分をまとめた総合ランキング記事もあわせてどうぞ(記事末尾のリンクから読めます)。
まとめ|2019年は「怪物の年」にして「実利の年」
2019年ドラフトの答え合わせは、勝ち組=ロッテ(WP26.2)、2位中日とは1.7ポイント差。選手別トップ=単独1位の森下暢仁。佐々木朗希という球史級の才能と、堅実な選択の両方が実を結んだ年でした。
今年のドラフト会議は10月22日。あなたなら怪物に突撃しますか、それとも実利を取りますか。シミュレーターで試してみてください。
答え合わせの続きは、ぜひ実際の試合で。ドラフト組の成長を全球団追いかけるなら、全試合網羅のスカパー!プロ野球セットがいちばんの近道です。


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